2013年式の CRF250M をかれこれ10年以上所有しているのですが、ここ数年はバイクに乗る気がなくなっていて放置していました。
ボロ車ばかり乗っている私にとっては2013年式なんて新車のようなもんだと思い込んでいたのとインジェクション車だしというので、ちょっと放置しててもセルが回ればいつでも乗れるだろと思っていました。
結果、エンジンがかかりませんでした。なのでとりあえずエンジンがかかるところまでやってみましたのでご紹介します。
なぜエンジンがかからなくなってしまったのか
結論: 燃料ポンプがなんらかの理由で壊れた
先述した通り CRF250M は FI 車ですから多少放置してもキャブ車ほどセンシティブではないはずです。
死にかけのバッテリーを CTEK のリコンディションモードで充電しまくったところなんとかセルが回りましたので、長めに回せばかかると思っていましたが、かかる予兆が全くありませんでした。さらにキーオンで燃料ポンプの作動音がするはずですが聞こえてきません。
ヒューズやリレーなど色々確認しましたが問題なさげで、タンクを開けてみて阿鼻叫喚。タンクの中が信じられないほど錆びていました。ガソリン入ってたのに…。
ポンプが死んだ理由はわかりませんが、内部が錆びたのか、腐ったガソリンが何か悪さをしたのかもしれません。とにかくポンプが回っていないのとタンクが終わっていることがわかりました。
ポンプとタンクの値段を確認
とにかくポンプとタンクがダメなのは分かったのでとりあえず新品パーツの値段を確認します。
- ポンプ ASSY フューエル 16700-KZZ-901
- パーツリスト価格: 35800円 税別
- 確認時価格: 46640円 税込
- タンク ASSY フューエル 17500-KZZ-900ZC
- パーツリスト価格: 34700円 税別
- 確認時価格: 39270円 税込
高い!タンクはともかくポンプが高いです。アッシーでしか取れないのも微妙です。
新品で全部交換するのは流石にちょっとお手軽ではないので、どうにか考えました。
ポンプのフィルターだけ交換してみる
ポンプにはフィルターが付いており、フィルターだけ詰まっている可能性に賭けることにします。
調べてみるとこのポンプアッシーにはフィルターが2つあり、1つは単品部品として注文可能ですが、もう1つはアッシーでしか取れないことがわかりました。困ります。
ポンプのハウジングを兼ねているフィルターは単品注文可能。
この海底から発掘されたようなポンプの先端についているフィルターは単品注文不可。
しかしさらに調べてみたところこのポンプはありとあらゆるバイクや自動車で使われているらしく、Aliexpress などに交換パーツがたくさん売られています。
とりあえず今回はこれを購入しました。品質はよくわかりませんが意味不明な状態のフィルターよりはマシでしょう。
ポンプのサビもできる限り落として新品フィルターをつけて電源を入れてみます。
動きません。叩いたりダメ押しで灯油に漬けて超音波洗浄機にかけてみたりしましたが動きません。ポンプは完全にお釈迦になっていました。
とにかく汚い。あらゆるところに錆が回っています。
ポンプを交換する
ポンプがダメなのが分かったので交換します。新品は高すぎるのでちょっと怖いですが Aliexpress で互換品らしきものを買いました。
同じようなポンプがたくさん売られていますが多分どれも似たようなもんでしょう。値段と納期で選びました。
割とちゃんと梱包されている。おまけでフィルターも入っていていいですね。
寸法も合わない部分は特にないので普通に組み立てるだけです。
タンクのサビ取り
タンクがまるで土器のような状態になっていたのでサビを取ります。
サビ取り剤の定番といえば花咲かGですが、今回はエーゼットのサビ取り剤を使いました。理由はただ単に安かったからです。
AZ バイク用 燃料タンククリーナー 中性 1L MOrs-001
作業中の写真は残念ながらないですが、サビは無事に落ちました。
キャップを下にしてサビ取り剤を入れたところ液が触れない部分のサビが残ってしまったのでもう一度処理しました。
処理後はドライヤーで乾燥させシリカゲルを大量に入れて養生テープで目張りして保管しました。
サビ取り剤に気がいきますが、液を入れる前の洗浄の方も重要そうです。ホースを突っ込んで水洗いするだけでもサビなのか汚れなのか分かりませんが、かなりゴミが剥がれたので入念に行うと良さそうです。
組み立て
タンクとポンプの取り付け面にゴムのガスケットがあります。再利用不可かわかりませんが、何かあっても嫌なので新品にしておきます。
タンクは事前に乾燥させておきましたが、汚れが残っていたのでパーツクリーナーやガソリンで洗い流しておきます。
まだ出てきそうですが今回は諦めました。
週末しか作業できずサビ取りをしても生鉄の部品がどんどん錆びていくため、防錆油を吹いておいたりと自分にしてはご丁寧な作業をしました。ドリルの刃に吹いたりと1本あると便利です。
KURE(呉工業) 長期防錆スプレー 400ml 長期防錆剤 1426
ついで作業で工数削減
外装やタンクが外れているので他の消耗品も交換します。
今回はプラグ、冷却水、エアフィルター、エンジンオイルを交換しました。
- プラグ
- SIMR8A9
- 指定交換頻度は4万キロ 両貴金属プラグってすごいですね
- 今回は2万キロで交換
- マグネット付きのプラグソケットがあるとやりやすいです
- うちはこれを使っています
- トネ(TONE) プラグソケット(6角・マグネット付) HP3P-16S
- 冷却水
- ホンダ純正 ウルトララジエーター液
- 最後にいつ交換したのかわからないので交換
- 濃度は35%ぐらいにしてみた
- ドレンのガスケット
- エアフィルター
- 17220-KZZ-900
- 指定交換頻度は2万キロなのでちょうど良かった
- エンジンオイル
- MES-001/OFFROAD 10W-30
- とりあえず全合成というだけのチョイス
- ホンダG2より安い
- オイルフィルターは純正に交換
まとめ
中華製のポンプで無事復活しました。
放置車を起こすのはめんどくさいので頻繁に乗った方がいいですね。